会社員の時ストレスで抑うつになり、休職したぽかべです。こんにちは。
突然ですが、みなさんは心の病気で休職している人と聞いてどんなイメージを浮かべますか?
「家でじっと寝たり、ゆっくりしている姿」を思い浮かべませんか。
もちろん、実際にそんな風にお休みしている人も多いかと思いますが、
私はそのイメージを当事者に押し付けてはいけないと思っています。
なぜなら、療養とは家にいることではなく、自分を癒すことに本質があるからです。
「休職」は「謹慎」であるべきというイメージはクソだ
『休養』を『謹慎』と捉えているのか、うつ病で休職している人は遊びに行っちゃいけないとか贅沢しちゃいけないとか考えている人が多い気がする。
仕事休んでる癖にSNS更新するな的なことを言う人も結構いるみたいだし、ただでさえ周りへの罪悪感もあるだろうし仕方ないのかな?
いいんだよ。遊ぼ?
— まるるんず語録 (@marurunzmemo) October 30, 2018
私が休職していた時も、このことについてずっと考えていました。
休養ってそんなに単純なものではありません。
休む=家にとじこもるだけ、という方程式はあまりに乱暴で、それを本人に押し付けるのは傲慢としか言えません。
私は、休職時にこんな方針を立てて動いていました。
「ここが人生の岐路だと思うから、自分がやりたい!と思うことは何でもやってみよう。」
人に合わせ過ぎて、やりたい!という気持ちの見つけ方や、快・不快を表現する方法がわからない自分に気が付いたので、
会社の人にヒンシュクを買っても、休んでいる間だけはいったんその気持ちに正直になってみようと決めました。
仕事辛くて休職したらその期間中は同人イベントに行っちゃダメって意見みて宇宙ネコ顔になった……。療養は謹慎じゃないから自分の好きなことにはむしろ積極的に行くべきだと思う。そういうのを繰り返して心は回復していくんじゃないの?
みんな好きなことしようね。
— 藍田シノ (@s_haraoac) July 6, 2018
こないだ読んだ本に
「休職=謹慎ではない」
って書いてあって救われたやっとやっとやーーーっと動けるようになって外に出れるようになったんだもの
窮屈な生活に戻る前にやりたい事みーんなするの^^
— さらぽけ (@5hinee_love_66) June 21, 2018
一方で、ときどき、こんな意見をみかけます。
「会社で自分のフォローをしてくれている人にだけは、自宅療養以外の事実が伝わらないようにするほうがいい」
もちろん、自分がフォローしている立場だったら、あれ?元気に見えるけど….とモヤモヤするかもしれません。
でも、いいじゃないですか、別に。みんな持ちつ持たれつなんですから….
そういうことを気にするから療養者は心が休まらなくなるんです。
元気なときも人の目を気にして、ましてや心の病気で休んでいるときにまで、「人に迷惑をかけたり、ワガママをするのがダメ!」なんて言ってたら、どうするんですか?
それは、社会のほうが寛容になるべきだと思います。社会に打ちのめされて休んでいる人に対して、それ以上追い討ちをかけるような姿勢は取るべきではありませんよね。
うつ病で通院とカウンセリング受ける以外に、休職中に私がやった事▼
・適度な運動
・旅行
・散歩
・美味しいものを食べる
・好きな漫画を読む
・好きなアニメ見る
・趣味に没頭する
・気疲れしない友達に遊んでもらういいか、休職は謹慎じゃないんだ。文句言うやつは黙れ下さい。
— うみはな@DF*2日目参加 (@umihana7110) October 17, 2018
「休みも仕事のうちなんだから、休みの時に仕事のことを考えるべきではない。」
「優先順位的に、休むことを最優先にすべきなんだから、むしろ”遊ぶべき”という言い方が正しい」
という意見もあります。わたしはこちらに賛同しますねえ….。
関連記事>>「会社」は休んで大丈夫。代わりが利かない「自分」を大事にしよう
就業規則によっては処分されることもあるのが現状です
ただ、会社の就業規則によっては、休職中に「遊んでる」って思われた場合には懲戒処分になる可能性もあるそうなので(詳細こちら)、無責任には言えませんけれども。
なお、こちらの記事のコメント欄に、日本産業衛生学会専門医の小橋 正樹さんが意見を寄せていました。
わかりやすかったので引用しますね。
「私傷病休職者には療養専念義務があるため、
それに違反する場合は懲戒処分もあり得ないわけではないが、
そもそも外出したり旅行に出かけることが治療の一環として意味ある場合もあり得るので、
会社は医師の意見を聴取して慎重に対応すべき」というのが判例などから分かる一般的な見解です。
少なくとも私(産業医)の場合は、
「ある程度体調が落ち着いたら治療の一環で旅行とか行っても良いと思うけど、
それを快く思わない人たちもいるから、
職場の人に豪語したりSNSにアップしたりするのは貴方にとっても損だから控えた方が無難です」と伝えています。
このあたり参考になるのがマガジンハウス事件。
当該社員が休職中に「鬱病日記」を開設し、会社や上司への誹謗中傷や抗議活動を
行ったことについては懲戒処分になり得るとされています。が、ゲームセンターや場外馬券売り場への外出、オートバイでの頻繁なドライブ、
飲酒会合への出席、宿泊を伴う旅行、SMプレイに興じる(!)などしていた点については、
療養に資することもあると考えられるとされ、問題視することはできないと判断されました。追記:
たくさんのサンクス有難うございます。
このようなケースは数多ありますので、会社としてはルール作りが必要となってきます。「休職の基準は緩く、でもその代わり復職の基準はしっかりと」が我々分野専門家の一般的見解です。
下記ご参考まで。
傾向的には、SNSでの発信などに風当たりが強いことも事実ですね。
わたしは休んでいる側の味方でありたいですし、必要なことなら止めるべきではないと思いますが。
また、「休職の基準は緩く、でもその代わり復職の基準はしっかりと」
この考え方は、休職者にとっても会社側にとっても重要なことですよね。
会社に何か指摘されたとき自分が不利にならないように、事前に就業規則の条件を確認しておきましょう。
うつ病の方は、文字を読むのがつらいかもしれません。信頼できる人に代わりに確認してもらってもいいと思います。
とにかく、「大丈夫かな」と思いながら休むのだけはやめましょう。心が休まりません。
今後のためにも、心の病気を抱えている間は自分にとってのリフレッシュをすることが大事。
職場に遠慮して、「家でおとなしくしなきゃいけない」と思い込み、心が休まらない人たちにこの言葉が届くといいな〜と思っています。