地域コミュニティづくり

都留コミュニティマネジャーならみおさんの「拠点づくり講座」参加レポート!

2020年8月〜9月にかけて、「田舎フリーランス養成講座 in 都留 第11回」が開催されています!

都留のコミュニティマネジャーであり、地域おこし協力隊である奈良美緒(ならみお)さんが「拠点づくり」について講座を担当してくださったのでレポートしていきます!

ならみおさんの経歴

もともとは地元・都留のことは大嫌い。田舎ならではのゴシップとか、噂話とかがイヤなので、一刻も早く地元から飛び出したかったそうです。(意外ですね…笑)

筑波大学に進学したのも、都留から通えない地域で一人暮らしをしたいという理由もあったから、とのこと。

会社員になる前に憧れていたのは、松下村塾(しょうかそんじゅく)の存在。ここは教科書もなければ先生もカリキュラムもない、ネタをもちあってやいのやいの喧々諤々する場だけど、歴史に名を残すリーダーを輩出してきた。

大学卒業後には、アチーブメント株式会社に入社し、1年目から人事・営業を担当。「この仕事の先に、理想の教育づくりがあるのだろうか…」と自分に問いかけ、退社。

 

都留は人口分布にかなり特徴があって、若い世代が多いけど、中高年が少なく高齢者が多いので分布がM字カーブを描いています。

主要産業がほぼ無いのがネックで、都留市のWikipediaでは「産業」欄が空欄になっていたこともあったようですw

みおさんが高校を卒業したときに考えた進路が、「大学に進学する」「家業を継ぐ」「公務員になる」「教員になる」の4つしかなかったのが原体験に。

働き方の選択肢が増えたらいいのにな〜という思いから、地域づくりの活動をスタートしたそうです。

 

拠点作り講座2

地元にUターンしたのち、都留市の地域おこし協力隊になったみおさん。

しかし、「任期が終わったらプータローになるんじゃないかな〜」と将来のキャリアに悩んでいたところ、田舎フリーランス養成講座(いなフリ)という事業が開始したツイートがちょうど流れてきたそうです。

いなフリの母体である、株式会社Ponnuf社長の山口拓也さんとは前職のつながりで面識があったことも手伝い、「今の私に必要なものはこれだ!」とさっそく受講の申し込み。

しかし、山口さんから「みおさんは受講するんじゃなくて、開催したらどう」と促され、受講申し込みが拒否される…w

かわりに、いなフリを誘致するために、すべてが未経験のまま奔走することになったのでした…。

それから3年経ち、2020年8月現在では、都留でのいなフリ開催はすでに11回目を数えています!

都留の地域づくりで大切にしていること

まずは、「移住してきた自分が欲しい状態ってなんだろう?」を考えることが大切。

従来の衣・食・住ではなく、居・職・住を充実させていくことを念頭に置く考え方を採用しているんだそうです。

拠点作り講座4

「居」 コワーキングコミュニティ

「職」 田舎フリーランス養成講座

「住」 空き家活用シェアハウス、ゲストハウス

 

「居」について、いきなり都留でいなフリを開催をするのではなくて、まずは都留に関わる人たちをつなげていった。

「World Cafe」や、「つるで繋がる新年会」などを自分で企画。

交流会の中で新しい学生起業のアイデアも生まれ、ゲストハウスゆかりや、Cafe Sowersの企画も出てくる場所になっていったんだとか。

コワーキングコミュニティteraco.については、とりあえずココにくれば新しい出会いがあるよって!ことを感じてもらうための場所。

 

拠点作り講座3

「住」に関しては、”コリビング”という考え方をもっと広めていきたいと思っているそうです。

ただ環境を作るだけではなくて、それらによって何を作り出したいのか?ってところを考えることが大事!

チャレンジでき、それを応援しあえる、それぞれが羽ばたいていける。都留はそんな環境を目指していく、とのこと。

結果的に、現在では20名くらい移住。これを年内に30人くらいの規模感にはしたく、新しいシェアハウスも確保しはじめたところ。

また、そろそろ、都留の地元の人たちとのかかわりを増やしていきたいなとも思っている…そんな展望も伺えました。

 

拠点作り講座6

今後は、「ローカルプレイヤーのふるさとを創る」をテーマにやっていく。

一生都留にとどまるんじゃなくて、それぞれの土地でやりたいことやっていけばいいと思っている。

でも、例えば、うまくいかなかったときに都留に戻ってきて、心を整えて帰っていく。そんな関係が理想だな、とみおさんは語ってくれました。

みおさんが個人として大切にしていること

拠点作り講座5

個人として大切にしていることはずっと変わらず「自分の心に正直に、今も未来も幸せな人生を生きること」

コミュニティマネジャーとして大切にしていることは「生かし、生かされる組織」をつくること。

 

拠点作り講座7

尊敬しているのは、クルミドコーヒーの影山さん。「ゆっくり、いそげ」は、みおさんのバイブルになっているんだとか。

会社のようにトップダウン形式ではなく、マネジャーは組織の中で最下部にいて、コミュニティにいる人たち一人一人が自分らしく生きられるよう支えること。

拠点作り講座8

そんな組織づくりの考え方を教えてくれたのが影山さんだった、と笑顔で語っていただきました。

みおさんに、なんでも質問コーナー!

拠点作り講座9

受講生のみんなから集まった質問にならみおさんがブッツケで答えていくコーナー!(笑)

拠点作りにとどまらない、さまざまな気付きがありました。

地域づくりしたら、ずっとその地域にいなきゃダメ?

拠点作り講座10

自分が考えていることや理念がきちんと伝わっていれば、自分がそこにいなくても住民には伝わると思う。

teraco.スタッフには全幅の信頼を置いているのでw、一緒にコミュニティを作ってくれている仲間がいれば、自分は自由になれるんじゃないかなと思っています。

じゃあ、そんな仲間を集めるにはどうすればいいのか?

拠点作り講座11

ひとえに「発信していくこと」。

自分が何を考え、幸せを感じているのかを発信していくこと。そうすれば共感、共鳴する仲間は自然に集まってくると思います。

でも最初から今の自分のようにポジティブに発信していけたわけではないです。あくまで等身大で、かつ3年後くらいに「なっていたい理想の自分」に半ばなりきって演じてきて、実際の自分が追いついてきたイメージ。

 

コミュニティ作りに対する価値観をつくることは大切。その価値観をどう醸成していくかは、「いろいろなコミュニティを見ること」。

漫然と見学してもなにも残らないので、自分なりに「問い」をもって見学するのが大切です。

例えば、同じようにいなフリの拠点である千葉県の金谷に行くにしても、「長期移住している人はいるか?いるとしたらそれは意図してやってるのか?」など考えてみるのがよいかなと。

いなフリって、地元の人たちにどう思われてるの?

拠点作り講座12

コワーキングコミュニティteraco.の大家さんも「またやるんだね〜」と声かけてくれますし、ランバールームコーヒーのマスターも、次回のいなフリの日程を把握しているしw、周囲からはよくしてもらっていると思います。

茶をしばいて軽く説明したり、挨拶したり…そういう信頼関係が大事だと思う。「わかってもらおうと思わない」ことはミソかもしれないです!

 

住民には説明していないとはいえ、市役所にはめっちゃ説明していますね!

自分が地域おこし協力隊なのもあるけど、月次で「今月どのくらい移住してるか」などわりとガチガチの報告書を書いて提出している。(実はこの報告書、有料noteで販売しています!)

あちらから聞かれる前に、事実・数字ベースで、理詰めで報告しています。

その結果、市役所の職員さんたちもいなフリの存在を知ることとなり、滞在先となる空き家を紹介してくれるなど多方面で応援してくれるようになりました。

 

ちなみに、都留でいなフリを開催するまでの過程でかかった資金の内訳は、teraco.家賃が月10万円(いなフリ開催企業もち)、スタッフ人件費、シェアハウス購入・管理費という感じですね。

もしここらへんのお金周りのことを知りたかったら、木下斉(きのしたひとし)さんの本で「地元がヤバい…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門」があり、サラッと読めるのでおすすめです。

合わない人がコミュニティに来たらどうするの?

前提として、必ず、私がいちど面談するようにしています!

郷に行ったら郷に従えじゃないですけど、移住する人たちのことを握る(グリップする)ことは大事かなと思っています。

こんな感じで、エントリーマネジメント(入り口管理)はしっかりしています。

 

その上で、移住をお断りしている人はいます。基本的には「クレクレさん」みたいな、人の時間を奪う、テイカーっぽい気質の人はやんわりお断りするようにしているかも。

依頼を受けるときや、行動するときの判断基準も同様で、人の時間を奪うようなスタンスで連絡をしてくる相手やクライアントは避けますね。

例えば「いつかご飯行こう〜」なんて言われたら…。「いつかなんて無いっ!!!!」と言いたい。(笑)

自分の「器」を拡げるためにはどうしたらいい?

拠点作り講座13

コミュニティは自分の「器」以上の大きさにはならない。
ーならみお

 

じゃあ、どうやって器を拡げていくのがいいかと言うと…

「いちど窮地に立たされてみる」のがオススメです!(笑)

受けきれないくらい仕事を受けてみて、キャパオーバーになるくらいまで背伸びしてやってみることで、自分のキャパも拡げられると思っています。

私も、会社員時代にめちゃくちゃ仕事をして、フィードバックをもらって、だんだんと鍛えられたと思っています。

田舎フリーランス養成講座って、ガンガン窮地に立てるけど、ヤバくなったら講師メンターがバックアップしてくれます。器を拡げるにはいい環境だと思います!

地域づくりって稼げるの?

何を持ってして地域づくりと呼ぶかにもよりますが…。

生活はできるけど、稼げる事業ではないと思います。稼ぐことを考えるならできないかなと。

ただ、大きな企業を地域に誘致したり、デベロッパー的な仕事だったら稼げるかも…?

いなフリという事業にゴール/終わりはあるの?

いなフリがやっていることがみんな当たり前にできる世の中になればいいとは思うけど、自分が生きているうちには無くならないのではないかな…。

私の場合には、いなフリのような教育事業はライフワークなので、ずっと続けたいです。

自分の息子にも、いなフリを受けて欲しいと思っているんです。そんなふうに大切に思える事業があるって幸せなことだと思います。

https://twitter.com/naramio0512/status/1294637218431025152?s=21

コミュニティに所属する人には全て「段階」がある。

拠点作り講座14

自分を生かす→周りに生かしてもらう→周りを生かす

https://twitter.com/naramio0512/status/1274150057520971783?s=21

 

周りを生かす、を考える時に、たとえば一緒にシェアハウスに住んでいる人のためにできることをしてみるとか、自分にできることを考えてもらったり。

自分がどの段階にいて、コミュニティとどういう関わり方をしていきたいか。

基本的にだれでもウェルカムですが、強いていうならそれを真摯に考えてくれる人と関われたらいいなと思います!

【まとめ】「拠点づくり講座」に参加した感想!

愛のある仕事をしている人は、仕事人として信頼されるだけでなく、周囲からも愛されて一目置かれているな〜と感じる今日この頃。

都留市のコミュニティマネジャーならみおさんは、まさにそんな仕事人のひとりだなと思っています。

愛のある仕事をしている人かどうかは、その人の想いが仕事に乗っかっているかどうか。その人自身が成長し続けようと学び続けているかどうか。この2つの軸が共通しているような気がします。

みおさんはめちゃくちゃ読書家で、「いい本あったから読んでみて」と住民に自主的に貸し出しをしてくれることも。情報のキャッチも早くて、誰よりも勉強されているんだな〜といつも尊敬します。

もちろんコミュニティづくりのご経験、知識は参考になるものばかりでしたが、私は、そんなお仕事への真摯な姿勢にいちばん刺激をもらったな、と感じました。

一朝一夕にはそんな人にはなれませんが、「3年後の理想の自分を演じ続ける」姿勢を参考に、私も活動を続けていきたいなと思いました。ありがとうございました!

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